10月11日土曜日、PASSION
ROSE再結成IN鹿鳴館 10年振りの短い一日レポート
LIVE当日の朝、いつもは割と静かめのBGMにて身支度をするのだけど、この日は、当然BIG
DEALをBGMに選んだ。 この日は12時半に会場を開けた。PASSION
ROSEが準備をする為に。
鹿鳴館に着くと約束の12時半前なのに、HOPが鹿鳴館前に立ってお出迎えしてくれた。 事務所に入る。YUKIHIKO、YOSHINAO、REZY、HIDEMI、それぞれが事務所に挨拶に来る。 「おはよ!よろしくね!」 この言葉と笑顔で10年振りなんて事すっかり忘れる。 まるで、2〜3ヶ月振りの鹿鳴館ワンマンをしている現役時代のようだった。
各準備が着々と進行する。まずドラムセットを30cmほど高い位置にする為のドラム代を全員で作り、HOP手製のPASSION
ROSEパネルを鹿鳴館ステージ後方に取り付ける。その後、HOP、REZY、HIDEMIの3人は弦の張り替え作業をしていた。リハーサル前にREZYから「今日の入場BGMとSEね」とCDとMDを受け取る。テストでSEをかけてみる、「ドンドン“Wooo
ROCK ME AMADEUS”ロックミアマデウス、ロ!ロ!ロックミアマデウス!アマデウスアマデウス.....」これだ!感動。 テストで懐かしんでてどうする、俺。
まずサウンド・チェック。YUKIHIKOのDRUMの音から音作り。バスドラ、ツーバスはダミー。ツイン・ペダル使ってました。最近のバンドではツーバス置かないんだろうね。 いいよねバラしても(笑)
で、次はHIDEMI、ブゥ〜〜ン、ベベベベベ「あ、ちょっと待って下さい」と珍しく敬語のHIDEMI。なんと!ベースヘッドのペグとナットの間の弦にピック挟んだまま弾いてました。緊張してるんだなあと思ったねえ。
HOPは現役みたいなもんだから、いつもの感じで...だけど生音は10年前よりだいぶ小さくなった印象があったREZYは現役なので慣れているわけで、この雰囲気を余裕で楽しんでる感じだったなぁ。 リハーサルも順調に進んだ。OUT
OF
CONTROLから始めたんじゃなかったかな? ほぼ、全曲リハーサルをやって結局2時間くらいやったと記憶してる。
一夜限りの再結成も手伝ってか、PASSION ROSEらしい和気あいあいとしたリハーサルだった。リハーサルではREZY&YOSHINAOのMORE
THAN WORDでは、「この曲5回くらいやっていい?」とのREZYの言葉に場内に笑みがこぼれた。 そして、場内整理を終え、17:30、開場。
初動で80名くらいの動員。少しずつではあるが18時30分の開演に向けて入場する人の流れが止まる事はない。
そして18:20予定通りに開演出来るかをバンド側に確認に楽屋へ。その時点で入場者130人ほど....おかしい、そうか、まだ間に合ってない人達が結構いるんだ。 もう少し様子を見よう、15分押しの18:45開演に変更が決定する。
そして、45分、準備は既に完璧なはずのREZYの「もうちょっとだけ、遅らせていい?」と同じくスタンバイ状態のメンバーの「初めから観てもらいたいしな」の言葉に、19:00開演が改めて再設定された。 そして19:00。 場内の照明(客電)が落とされる。
ステージに、UNDER THE ROSEを編集仕直し、追加映像をちりばめた新しいUNDER
THEROSEが流れる。 3曲目のTAKE YOUR
CHANCEがフェイドアウトした所でSEスタート!! 実はこれ予定より早くSEが流れました。 俺様のミスで.........笑うしかない。がはははははははははは。 そして、“OUT
OF CONTROL”のイントロが始まる。幕が開く。10年振りの勇姿だ! PASSION
ROSEだ!PA席に立ちながら、今、起こっている奇跡に感動しちゃってました。
仕事でありながら、仕事じゃない感覚。ちょっと伝わり難いかもしれないけど、ステージに立つ5人を目に焼付けようとしている自分が仕事してたな。 リハーサルと違った事は、YOSHINAOの頭(笑) 開演前の楽屋で、ちらっと見たんだけど。やめた方がいいのにと思った。
思ったけど、10年の月日は色々な考え方の違いを生むのだろうね。そう思い、何も言わずに楽屋を後にした。 立続けに“DON'T
ASK ME
WHY?”。うんうん。パッションだ!確かにパッションだ!
リハーサルのテンションとは格段に違う。MCをはさみ、俺様の紹介までしていただき、わたくしのリクエスト曲でありYOSHINAO殺しの名曲“TURNING
POINT”が始まる。実はリハーサルでも聴いていたんだけど、メッセージ付きだし再感動できた。
興奮覚めやらぬままYOSHINAOの、 FIVE ONE TWO SHE MAKES ME CRAZY〜〜〜〜!!のシャウトで“5・1・2”が始まり、“SHOUT
IT LOUD”ここで、トラブル発生!
HIDEMIのBASSの音が出ていない!スタッフが確認、ワイアレスのスイッチの接触不良によるものと判明。演奏を中断するまでには至らなかった。“MISSIN'
OLD TIMES”と続く、しつこいけど、やっぱみ〜んなパッションだぁ。良い曲、良いノリ!!
そして、本日初めてのバラード“I'M STILL DREAMIN”歌い出だしのディレイに自分で感激。そして、初期の楽曲“HARD
CHASE”“1999”をPLAY。正直ね、この時代の曲こそ、僕にとってのPASSION ROSEなんす。乗らないワケがない。歌わないワケがない。
そして、KEYBORDがステージにSET UPされる、“SO LONELY”だ。この曲はYOSHINAOがMCでも説明した様に、PASSION
ROSEのたった1枚のアルバムBIG DEALに収録出来なかった無念の曲でもあるわけで、10年経った今、こうしてプレイ出来る緊張感と喜びがPA席にも伝わってきた。そして、“MORE
THAN WORD”。曲の前にREZYから、今回の再結成LIVEまでの経緯が語られる。REZYらしい言葉で、それはYOSHINAOの体型話しにまで及んだものの、解り易く、気さくで、心のこもったMCだった。このMCで泣いたお客さん少なくないんじゃないかな(笑)
MORE THAN WORDを終え、YOSHINAOのMC。ここで「ネタばらしされたんじゃ、暑い思いしてこんなもんかぶってる事ないな」と長髪仕様の鬘を取り去る。うん、YOSHINAO正解!初めから要らなかったよ!何か他にも言いた気だったが、HOPの静かなGUITARが聴き憶えのあるメロディーを弾き始める“LOVE
FIRE”だ。この曲も名曲ですなあ。
そして、“TAKE YOUR CHANCE”この曲は、現役時代に、鹿鳴館でのLIVE中停電(容量オーバーでブレイカーが落ちてしまった)になってしまった事があって真っ暗の中でYUKIHIKOのドラム(当然PAを通さないナマ音)とYOSHINAOの機転でラ〜ラ〜ラ〜ラ〜ララ〜の大合唱が始まった思い出がある曲です。偶然そこから生まれたのが、この日にもやった、アルバムにはない、お客さんにも歌ってもらうパートがある“停電バージョン”なわけです。そしてMCをはさんでYUKIHIKOの長めのドラムの煽りが始まり“BAD
BOY'S”。そして名曲“RISE IN THE WORLD”へ続く。いかん仕事上、前もって進行表をもらっている為、あと何曲で終わるのか分かってしまう。そう、この時点で残る曲は“LIGHTS
OF NIGHTS”1曲のみ。エンディングも《しつこいバージョン》でしつこかったぁ(笑)でも、ず〜っとやっていて欲しかった....。 本編16曲終了。この時点で21:00ちょっと前。
アンコール!PASSION ROSE!YOSHINAO!HOP!REZY!HIDEMI!YUKIHIKO!のコールは鳴り止まない。客席にいたら、俺も叫んでいたかもしれないな。 .......WE
WONT
MORE!
暗転の中、アンコールに向けメンバーの器材チェックを始める、OKKA、ヒコ、サブのローディー3人衆。あら?なにギター背負ってんの?と思うが早いか、この3人によるローディーズのプレイが始まった。曲は“OUT
OU CONTROL”ギターソロは何故かRISE IN THE WORLDで笑えた。そして、2曲目“RADIO
MAGIC”。.....は?なんでEARTHSHAKER?と思いつつYUKIHIKOもコーラスに参加。和気あいあいとしたローディーズの演奏は終了。ロディーズが定位置に戻る頃、REZYは、次の曲のリフを刻み始めていた、SWEETの名曲でPASSION
ROSEも現役時代にカバーしていた曲“ACTION”だ。
この曲もPASSION ROSEには良く似合う。そして、PASSION ROSEの数有る曲の中でも人気の高い“YOU
CAN NOT FALL IN LOVE”のリフをHOPが刻み込む。シャープだ。 手前味噌で申し訳ないが、出音のバランスOK!GOOD
JOB俺様! そして、これも人気の高い、疾走感のある名曲“SWEET
ROSE”に続き幕を降ろした。
10年もの間待ち続けた1日。この2時間30分を、ここにいるみ〜んなが待ち続けた。 当日、様々な事情でLIVEに参戦出来ずに悔し涙を流した人も少なくないでしょう。 10年前の解散ライブの時に「いいライブだったなぁ」と呟いた俺を見た人がいた。 10年後、同じ事を呟いた俺がPA席にいた。
レポートと言っても、皆さん各楽曲のレポートは書くと思うので、俺は、ファンとしてだけではなく、リハーサルから立ち会う事が出来たライブハウスの視点で書いてみました。 もう一度だけ....みんな同じ思いでしょう。 俺も当然同じ気持ちです。 が、あの日の奇跡を酒の肴に一杯やるのも悪くないと思ってます。
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