Yukikoさんのレポート
10/11・・・何ヶ月も前からこの日が来るのを待っていた。
目黒の駅前に立つことすら、覚えていないぐらい久しぶりだ。
町並みもだいぶ変わっている。
坂道を緊張と期待でいっぱいになりながら歩いていく・・・
鹿鳴館の前にはファンの人達がいるのが見えた。
入り口へ続く階段を下りながら、「本当にライブがあるんだ。。。」とようやく実感が沸いてきた・・・

待ちに待った夢の世界へ続く扉を押し開けると会場はすでにたくさんの人で溢れていた。
バックには懐かしい曲ばかり流れている・・・
すっかり青春時代に戻ってしまいいやがおうにも気持ちが盛り上がる。
「まだかな、まだかな」
5分も経っていないのに、何度も時計を見てしまう。
高まる気持ちを抑えながら大好きなメンバーの登場を待った。

会場が暗転してスクリーンに懐かしい当時の映像が映し出される。
「髪の長さなど当時とは異なりますのであらかじめご了承ください」といった内容のテロップまで流れ、友人達と大笑いしてしまった。
そして、ようやく皆が待っていたあの曲・・・
「Rock Me Amadeus 」がかかる。
まだライブは始まっていないのにボルテージはぐんぐん上がる。
SEが終わった。
来る・・・来る・・・!まさに秒読み状態!
そしてついに始まった!

1曲目は「 OUT OF CONTROL 」だ。
ライトの向こうのステージには待ち焦がれ続けたメンバーが立っている。
まるで10年間の空白なんて嘘みたいに・・・
ハードなナンバーにのって観客もメンバーも1曲目からすでに一体になっている。
冷静になんて観ていられるはずもない!
私も自然に体が動いていた。
休む間もなく新旧の曲を織り交ぜライブはどんどん続く。
「DON'T ASK ME WHY」
「TURNING POINT」
「5・1・2」
「SHOUT IT LOUD」
「MISSIN' OLD TIMES」
「I'M STILL DREAMIN」
「HARD CHASE」
「1999」
当時、デモテープやCDを聞きながら口ずさんでいたことを思い出す。
「5・1・2」は初めて買ったデモテープに入っていたので思い入れもひとしおだ。
前半にも関わらずノリすぎて喉が渇いた。
一息入れたいと思ったところで、
「SO LONELY」がはじまる。
HIDEMIさんのキーボードに合わせてYoshinaoさんの静かな歌声が会場をつつむ。
ビデオでしか聞いたことがなかったので生で聞けて感動した。
そして、「MORE THAN WORDS」の前にレジーさんが話し始めた・・・
「今でも好きな仕事(音楽)をさせてもらってるけど、自分の存在価値ってなんなんだろう・・・って思うところもあって・・・でも、このライブで原点に戻れたよ。」
そう話すレジーさんの瞳が潤んでいて、私ももらい泣きしそうになってしまった。
余韻にひたる時間もそこそこに通常モードのライブに戻る。
「LOVE FIRE」の次には「TAKE YOUR CHANCE」だ。
英語?日本語?どちらの歌詞で来るのだろうとワクワクしてしまった。
「BAD BOY'S」「RISE IN THE WORLD」「 LIGHTS OF NIGHT」の3曲はこれでもか!っていう程の勢いだった。
まさに歌詞どおり、「〜止められないぜ!」状態・・・であった。
アンコールはカバーで「ACTION」、はずせない曲
「YOU CAN'T FALL IN LOVE」
「SWEET ROSE」もちゃんとありで
ライブは終了した。
なんて短く感じたライブだったろう。
「もっと観たい!」そう思える最高のライブだった。

演奏をやめて(!?)観客をあおってるHIDEMIさん、
ギター回しもかっこよかったHOPさん。
前より若く見える気がしたREZYさん。
衰え感じさせないドラムを聴かせてくれたYUKIHIKOさん。
心に響く歌声だったYOSHINAOさん。
アンコールまでの間、楽しませてくれたクルーの皆さん。
「みんな、みんな、かっこよかった!」
全く色褪せていないメンバー達に心からそう思った。

外に出ると雨が少し降り始めていて、体温の上がった私には心地のよい寒さだった。
帰り道、ふっと目黒の町並みが目に入った。
ほんの数時間前に目にした風景と同じはずなのに違和感を感じない。
10年前と何ら変わりない空間がそこにはあった。

Yoshinaoさんが言った
「この10年で手に入れたもの、失くしたもの・・・」
本当に色んなことがあった・・・。
でも、私はこのライブで、一番大切だった失くした部分の何かを埋めてもらえた・・・そんな気がした。